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雑記

花札の絵柄をみて日本の春の風景が蘇る!1月から6月までを調べたよ

お正月になったりすると、親戚などが花札をやり始めますよね?

子供のころは何が面白いのかというルールもわからず、絵柄も小難しいなぁとおもっていた時期がありました。

しかし、大人になると、意外にも味わい絵柄だと気づいたときには、これはもしかして、日本に四季を当てはまてるのではないか?と思い浮かぶようになりました。
桜や梅、秋のお月見などなどです。

12種類の絵柄のうちに、どれが何にあてはまり、日本の古来からの風物詩としての見れるのではないかという風におもえました。

春に桜がさいて、酒の盃をあわせれば「花見桜」で役ができるように、花札って意外と奥が深いなぁとおもいましたので、今回は1月から6月までの、絵柄について紹介してゆきたいとおもいます。

ちなみに私は好きな柄は桜の花が満開の札だったりします。

季節によって花や動物が変わってくる絵柄

1月は「松に鶴」

とても縁起のよい「松」「日の出」「鶴」が描かれますよね。
また赤い札には「あかよろし」とも書かれており、意味は「明らかに良い、大変よい」という意味合いで、年の初めをお祝いしたものです。

そうゆう意味では一年の初めの門出にふさわしい一枚になっており、役も「5光」という大きな役の一枚となってます。

鶴はもともと縁起の良いものですがし、家の前に門松をたてるほど「松」も縁起がよいものとして、昔から重宝されており、おまけに初日の出というめでたいものだらけを、全部詰め込んだ一枚となっています。

2月は「梅に鶯」

万葉集では桜以上に短歌がよまれる梅の花です。私が好きな花見は昔の人は梅を見に行ったんですね。

鶯がなんとなく鳴いているような風景となっていますが、本物の鶯は茶色です

じゃぁこの札の鳥はなに?と聞かれたら「メジロ」でした。ちょっと残念ですが、確かに色的にはメジロのほうが絵柄的には派手で短歌になりやすいですよね。

短冊に書かれている文字は「あかよろし」なので1月のメッセージと同じですね。
しかしメジロだったとは思いませんでした。

昔の花札だったら茶色の鶯が絵柄としてでてきのかかもしれませんが、見栄えよくするためにもメジロを書いたのかもしれません。
花札は賭博行為にあたるといしてしばらく禁止されたいた時代もありますからね。

鶯にちなんだ和歌も詠まれているので、梅と鶯は短歌のネタにもなりやすいものだろうと思います。

3月は「桜に幕張り」

これはもうみただけでわかりますよね。同じく万葉集にもよく登場する桜です。幕張りは酒盛りをするための準備で、酒盛りの場所確保です。

桜は昔も今も日本人が大好きな植物で間違いないとおもわれますが、万葉集では梅の方が人気があったんですよね。

短冊に書かれている文字は「みよしの」です。感じで書くと「美吉野」です。桜の名所として長い「吉野」のことですね。
今も昔も美しいとされている場所の一つです。

花見に酒盃を一緒になると役でできます。いわゆる「桜見酒」という役になります。

4月は「藤にほとどきす」

ほとどきすなら、古今和歌集の「藤にほとどきず」です。ですが由来がはっきりしていず、メーカーによっても解釈がちがったりしてます。
でも現代の和歌にもよく登場する春の季語の一つですよね。

黒豆や青豆ともよばれる見事な藤に一緒に書かれてるほとどきすです。
最初これを見たときは見栄えの良いわけでもない、地味な絵柄だなぁと思ってしまいす。
書かれている鳥がほとどきずなら、和歌の方でもつかえるのかも。

5月は「菖蒲に八橋」?

これは実は八橋に咲いているのは菖蒲ではなく「杜若(かきつばた)」の方でした。
八橋?とおもったら京都を思い出します。八つ橋のお土産とかもらった記憶がありますが、あの独特のかたちの八ツ橋なのか?

ここの八橋は今での『三河(みかわ・現在の愛知県)の八橋』という杜若の名所のことだったのですよ。
あれ?京都とはあまり関係ありませんね。

見た目は菖蒲ににてても、名所の杜若の方に絵柄が描かれているということは、平安時代に
菖蒲は和歌の材料になりえなかったのか?いや名所があるなら、杜若でもよかったのでないか?

なんだが、ちぐはぐな絵柄ですよね。

6月は「牡丹に蝶」

百花の王ともよばれるほど美しい牡丹の花です。
あまりきれいじゃない蝶の絵ですし、これをどうして牡丹と見えるのが不思議なぐらいですが、日本人のニュアンス的には「いとおかし」なのでしょうか?

本来は1月の「松に鶴」という縁起物があるのですが、これはあとで出てくる鹿と猪とで組み合わされた「猪鹿蝶」という役ができてからの縁起物として成り立っています。

 

ルールが賭博性をもたらした?

いえいえ、もともとはトランプと同じ数字をもったいて花かるたというもので、平安時代からあったものです。

江戸の時代にはいると、地方ルールもできあがり、賭博という閉鎖性(お金が絡んできますからね)と物流の実態から(賭けたものが商品)禁止されちゃいました。
庶民の娯楽の一つだったのです。

しかしあきらめない庶民の娯楽としての抜け道として、数字ではなく、勉学の為というモット1つとして和歌をモチーフとして隠蔽。4枚×12か月となります。

しかし、それもついには江戸幕府は本格的に禁止はすれども、娯楽である花札は廃れず隠蔽されてずっと伝承されてきたものです。
それは明治初期まで禁止行為だったのですが、解禁となり販売されるようになりました。

まとめ

いかがでしたか?
花札は平安時代から花かるたとして上級の人たちの遊びとしてひろまり、庶民まで行き届いた日本のカードゲームです。

賭博やら物流の流れのおかげで一時期江戸時代から禁止されるようになってしまいましたが、いまでは誰でもたのしめるカードゲームの一つです。

藤の花がさかさまだったりと、まるで占いに使うタロットカードのような意味深な絵は、万葉集や古今和歌集からとられた物語の一部だったんですね。
次回は7月~12月までを紹介したいとおもいますのでお楽しみに♪

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東雲
新しものが大好きな猫好きな人です。日々猫のために仕事をこなしています。