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雑記

アルツハイマー型認知症と親が診断されたら?家族の対応を大特集

認知症病棟で働いている看護師をしています。
高齢な両親の「物忘れ」が多くなったり、いきなり怒り出したりしていませんか?

もの忘れ程度なら、すぐに思い出せますが、例えば、箸の使い方やスプーンを持ったまま固まったり、落としたりしていませんか?

もしそうなら、一度物忘れ外来のある病院に行くのをおすすめします。
なぜおすすめするかは、それがもし「認知症」で「アルツハイマー型認知症」ならば、それはもう長い長い介護の生活となるからです。

今の時代、病院は長くは患者様を入院はさせません。
自宅で介護サービスを受けられるなら、サービスを受けつつ、または、施設にいくにも、空きを待たなければなりません。

アルツハイマー型認知症の患者様、自分の両親とどう向き合っていけるかの、きっかけになればと思い記事を紹介しますね。

認知症にもいろいろ種類がある

  • 早くて30歳代から始まるアルツハイマー型認知症
  • 幻視などが見えやすいレビー小体型認知症
  • 脳梗塞などを起こした後になる血管性認知症
  • その他の原因の認知症

この中で進行が速いと感じるのはアルツハイマー型認知症でしょう。
認知症の50%から60%がこの認知症だからです。

アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が異常なたんぱく質の沈着等が原因で変化し萎縮していていく病気です。

当然ですが脳全体が委縮すると、自我といったもの、感情といったものが徐々に変化してゆき、最後は表情が乏しくなっていきます。

最初はおこりっぽくなっても、徐々に感情がでなくなってきて、笑顔が少なくなってきて、食べる意力も忘れてゆきます。

そのスピードが速いのです。最後は運動機能も落ちてゆき、車いす生活となります。

最初はほとんど「気のせいかな?」と思う家族がおおい


身近にいる家族ですら、気が付くのが遅くなるのです。あれ?とおもった行動が気のせいでないと感じるなら、すぐに受診をおススメします。

どこへいけばいいのか?

本来なら、「物忘れが外来」がある場所なら入院施設もあるので、まず大丈夫でしょう。
まず「どの型の認知症」なのかを脳外科へ行ってMRIをとって診断を受けるだけです。

そのあとは?となると、紹介状を書いてもらいましょう。対応できる病院への紹介をしてくれます。
ある程度の感情の起伏はお薬調整で大丈夫ですが、だんだんと落ちる機能だけは、病院に入院しても、止めることはできません。

また、時がたてば病院は長くは入院させませんから、自宅へ戻すか、施設へ行くかの選択を選んでもらうことになります。

愛情のある両親だから自分たちでなんとかしたいという気持ちはわかりますが、夜中の徘徊や暴力などもがある場合、また自分たちが遠地にいる場合も考えてしまうと、結論が出しにくいとおもいます。また片方の親にかなりの負担がかかるのも目にみえてます。

老々介護をさせるわけにもいきません。
そこは十分と話しあった方がいいでしょうね。

自宅へもどるなら

自宅にもどるなら、周囲との会話が大事です。本人にも説明するかもですね。
まだ物忘れが軽いうちに説明することも大事ですが、説明しても忘れてしまうかもしれません、逆に自分は認知症ではないというかもしれません。

報告ではなく、患者様に納得してもらうことが大切なんですよ。
納得してもらうには根気がいります。患者様ももう「認知症になってしまった」という絶望感があるかもしれません。

老年うつ病に似ている症状となります。
気力がなくなり、食欲もおちてきます。あくまで納得してもらうためには、何度も何度も説得と認識が必要です。医者や看護師では説明しかしてくれません。

よく患者様は「認知症になったら死んでしまいたい」といいます。
それは自分が周りに迷惑をかけてしまうからだとわかっているからです。

患者様には「安心」が必要でもあるんです。

介護する側も、本当に大変だろうとおもいます。

両方が楽にできる方法を探るために、一時的に入所できるデイケア施設もあります。
また施設ととっても

  • 小規模のグループホーム
  • 大規模のグループホーム。
  • 療養型老人ホーム
  • サービス付き高齢者住宅
  • 特別養護老人ホーム

とタイプは様々です。

でもそれでも気休め程度で、物忘れはひどくなり、感情の起伏が激しいときは暴言も言われるでしょう。

なんどもそれで家族が心おれてしまった場面を見てきています。

家族もとても疲れちゃいますよね。

疲れないためには介護サービスを受ける

入浴や食事や身の回りのことをしてくれるヘルパーさんに来てもらったり、デイケアに行ったりします。
それには介護認定を受けなければなりません。

市役所の福祉課に連絡すると介護認定の説明がうけられますので活用してください

物忘れ外来や、入院していた病院にはケースワーカーがいますので、介護認定や今後の相談にものってくれます。人材は十分使えるならどんどん利用しましょう

まとめ

認知症はまわりとの連携が不可欠な病気です。
同じ行動を繰り返しますが、それはその理由がはっきりあるのです。

たとえだんだんと自我が薄くなってきても、行動だけは覚えている、やらなければならないこと、習慣的になっていることは覚えていることがおおい症状がでます。
それを無下に「駄目」とは言えません。

家族は認知症を隠してもつらく、逆に公表してもつらい立場になるかもしれません。
それでも周りの連携を取らねば患者様は見守る事が出来ない場面が多々でてくるかもしれません。
やはり周囲との連携が必要で、何事も一人で抱え込まない方が一番長続きする方法です。

ABOUT ME
東雲
新しものが大好きな猫好きな人です。日々猫のために仕事をこなしています。