私は看護師をやっているのですが、まずどの病気になりたくないかと聞かれたら、一番に「糖尿病」と答えます。
食事制限もそうですし、なによりその合併症が怖いからです。
糖尿病は中年の方の病気かと思われがちですが、最近20歳代でも発症するケースが珍しくありません。
生活習慣病といわれるぐらいなので、よほど不摂生な生活をしてきたか、暴飲暴食を繰り返してきたのでしょう。
健康診断で引っ掛かり、糖尿病と診断されると、20代の人たちは軽く病気を見ているのか、あまり治療熱心ではありません。
ですが、若いうちにこそしっかり治せば、糖尿病はけして治らない病気ではありません。
糖尿の怖いのはその合併症です。
記事を参考に、普段の生活を少しだけ変えるきっかけになれないいと思い紹介しますね。
糖尿病には2種類の型がある。
- 生まれつき膵臓からインスリンが出ないⅠ型
- 食生活などで、血中の糖が多くなったⅡ型
両方とも糖尿病です。
Ⅰ型に関しては、一生インスリンを外から注射器で打たないといけない長い病気ですが、糖尿病については、よく勉強しています。
今回はこのⅡ型、血中の糖が多くなってしまった場合の方ですね。
Ⅱ型糖尿病の怖いとろこは、想像してみてください。水に砂糖を溶かすとどろどろになりますよね?
それと同じような状態が血液の中にあります。
そのどろどろの血液が体中をめぐっている。
そう考えると怖いですよね。細い血管にもめぐっているし、もちろん太い血管にもどろどろな血液がめぐります。
致命的になるのは、細い血管が詰まってその先から壊死してしまうことです。
それは目であったり、心臓であったり、または指先や内臓であったりと、その合併症は多岐にわたります。
合併症は、目、腎臓、肝臓、脳など毛細血管がおおいところに起こります
初期症状ってどんなものがあるのか?
ほぼ無自覚です。痛みもなく、静かに進行してゆきます。
よほどの高血糖でない限りは、無自覚ですので、目立った自覚はありません。
血液検査によって、はじめて「血糖が高い、糖尿病」といわれる人の方がおおいでしょう。
そうなると、治療が始まりますが、先ほど述べたように、若い人ほど無頓着で治療に専念しない人が多くなります。
20代でまさかの「糖尿病」とは思いたくもありません。
よくのどが渇く、尿のにおいが甘くなるというのは、血糖値が400以上あったり(空腹時血糖は80~100前後が正常)する場合で、基本的には高血糖でも自覚はない方がおおいです。
すこし手がしびれるなぁ、のどが渇くな、尿の回数が多くなっているな程度の自覚があると、抹消血管が詰まっていたり、腎臓に負担がかかっていたりという話になります。
ここまできて初めて自覚症状がでてきますが、病気としてはかなり進行してしまってる状態です。
将来的にはどうなるのか
もし指先が壊死してしまった場合は、その部分を切断しなければなりません。
一度壊死すると、どんどんと広がるからです。
心臓から遠い足の指などがおおいですね。
あと毛細血管がたくさんある腎臓や、脳にもダメージがきます。
将来的には腎臓が機能しなくなり、透析になったり、脳にダメージをうけると脳内出血や脳梗塞を起こしてしまったり、また認知症の進みが早いといわれてます。
ですから、健康診断の機会がありましたら、ぜひとも血糖のことを気にしてみてください。
まとめ
糖尿病はきちんとした生活習慣をすれば若くても治る病気です。ですが放置しておくのはどの病気でもよくないのですが、長い目でみると「糖尿病」は怖い病気の一つでもあります。
もちろん、自覚もないし、痛みもないので緊急性は低いのですが、何か大きな病気をしたときにこの糖尿病があるといネックになり、医療従事者は慎重になってしまいます。
手術はもちろん、その後の経過も糖尿病があると、傷が治りにくかったりしますので、もし健康診断で血糖値が高いといわれたら、まずは近くの内科に受診してください。
きちんとした治療をうけ、生活習慣を正せば治る病気ですからね。