人生の転機の一つに、シングルマザーになり、そして手に職を持つために看護師を選ばれるお母さんが沢山いらっしゃいます。
看護師になって安定した収入を得たいというのは、当然の事だろうと思います。
でも子供が小さいうちは、なかなか踏ん切りがつかなかったりしませんか?
子供の送迎、勉強の事、看護学校の選び方、学費などが心配になってきますよね。
学校へ通えるチャンスがあるならば、チャレンジするのもいいと思います。
資格をとって働くまでの、そして病院選びなどをここで紹介したいとおもいます
シングルマザーが看護師になるには
看護師には准看護師と看護師という二種類の免許があります。
お給料の面でも違いますし、通う年数も違います。
看護師は専門学校で3年。(大学卒業なら4年)
準看護師は2年です。
ただ、やる事は同じですが、お給料の面では、違います。資格が国家免許であるが、准看護師は都道府県知事資格だということです。
看護師のほうが基本給が良いです。病院で国へ申請するときに標準看護基準というものがあり、その中では、看護師の割合が一定数以上いることで、認可が下りるという仕組みがあるからです。
認可が下りれば、加算がとれ、病院収益が上がるからです。
准看護師だと、それに当てはまりません。
同じ事をするのにも、免許が違うだけで、病院にとっては収益があるかないかで、募集する項目に看護師だけという病院もあります。
それでは、どんなメリットやデメリットがあるか見てゆきましょう。
2年で准看護師
医師・歯科医師・看護師の指示のもと、診療補助や療養上の世話をする」ことであると保健師助産師看護師法により定義されています。
看護師が自発的に判断や指示をして看護を行っていくのに対し、准看護師はあくまでも「指示を受けてから」でないと看護が行えないことになっています。
看護師の方がお給料の面、看護師としての面もよいのですが、小さなお子さんを抱えていたり、時間的にそんなにかけられないという方は准看護師を選ぶ方が多いです。
2020年の時点では、准看護師の学校そのものが減少しており、そして倍率が高くなってきています。
しかも、病院側は「看護師」だけを募集しているところもあるので、就職先が狭まってしまう可能性があります。
小さいお子さんがいる場合は、学校へ通っている間に、見てあげられる協力者が必要となります。
例えば、ご自分の両親であったりします。延長保育ができる場所も検討しなければなりません。
メリット
- 通う年数が2年という短さで准看護師の免許が取れる
- 費用があまりかからない
デメリット
- お給料が看護師よりも低い
- 看護師になるのにはさらに2年間もかかる。
20年前にはいずれ准看護師の学校がなくなると言われてきましたが、現時点では完全に無くならないのは、看護師不足と関係があるのかもしれません。
3年で看護師(大学は4年)
いわゆる正看護師といわれる病院を選ぶときに選択が広がる資格です。
准看護師と違い、一年長く勉強するので、小さいお子さんがいる場合は、准看護師よりも、大変になると思います。
また、認定看護師とった特殊な看護師になれるのも魅力です。
夜勤をすればなおさらお給料の面では良い待遇がされます。
高校生卒業レベルの学力が必要とされ、現役高校生との競争になりますので、受験対策をしっかりしなければなりません。
看護専門学校にはいると、社会人の人や、年齢がバラバラな事がわかると思います。
それだけ需要がある看護専門学校です。
現時点2020年では、大学の方が主流なのですが、看護学校も健在です。
大学に興味がある方はこちらの記事もどうぞ
準看護師から看護師とステップアップをしようとすれば、
2年とさらに准看護師向けに、看護師になる学校を2年を費やさないといけません。
大学にいくと同じだけの年数がかかってしまいます。
さらに大学へ進むとなると、2年追加して、大学卒業となります。
メリットは
- お給料が准看護師よりも多くもらえる
- 選べる病院が増える
- いつでも復帰できる場所がある
デメリットは
- お子さんが小さいうちは、学校と育児の両立がハード
- 3年という学生生活を送らなければならない
- 金銭的に準看護師よりも1年多く費用がかかる
こちらも同じく大学が増える一方ですぐに現場で働きたい看護師になりたいのだったら、私は准看護師よりもこちらの3年かかりますが、看護師をお薦めしてます。
なぜなら、仕事場所が広く選べるからです。
これは色々な場所に行って、クリニックから総合病院までいくと、どうしても看護師を求められるからです。
学力が不安
大抵の場合、対策としてよく知っている予備校に通ったりする事になると思います。
准看護師が中学卒業程度の学力があれば、問題ないとはいえ、せっかく看護師になると決めたのですから、入試には合格したいですよね。
そこでは、受験に必要な科目を重点的に勉強し、自分の学力にあった学校の情報などを教えてくれます。
しばらく学問に離れていた人や、勉強に不安を持つ人などは予備校に通うケースが多いです。
またあえて、高校生と競わず、大学の社会人枠を利用することもあり、方法を教えてくれるのが、予備校に通うメリットだろ思います。
学力が高ければ、面接では人間性をみるので、問題なく合格すると思います。
面接するのは、看護学校の部長であったり、教員であったりしますので、何百という学生をみてきたプロですので、下手な言い訳は通用しません。
その面接の注意点なども予備校では教えてくれますので、活用する手はありません。
メリットは、久しぶりに勉強をするので、いきなり一般試験を受けずとも、その対策ができること。
デメリットは費用が掛かる事ですね。
看護師の場合は、現役高校生や大学生と学力で競う事になるので、さらに予備校にしっかりと通う必要があります。
金銭面が不安
一番気になるのがこれだろうとおもいます。
自治体等の支援制度知っていますか?
残念ながらあまり知られていないようですが、目的は「母子家庭の自立」と「子供の成長を守る」ためです。
支援の内容や条件は各都道府県によって異なりますが、基本的には同じ考えです。地域の役所に行けば親切・丁寧に説明してくれます。子供の生活を守るために是非このような制度があることを知って欲しいと思います。
母子家庭の自立支援給付金というものがあります。
『高等技能訓練促進等給付金』とか『母子貸付制度』等、呼び方の違いはあるようですが、母子家庭の親が就職に有利な資格を取得するために養成機関・学校において修学している場合、一定期間につき経済的な支援を行います。
対象:看護師・准看護師・介護福祉士等
支給額例:
- 市民税非課税世帯 月額約14万
- 市民税課税世帯 月額約 7万
- その他 入学支援終了一時金
- 市民税非課税世帯 5万
- 市民税課税世帯 2.5万
対象者:20歳未満の児童を扶養している母子家庭の母です。
学校に行くと、働けなくなるから生活費を一部負担するものです。地方自治体によって金
額の多少の違いはあるかと思いますのでやはり直接ご相談して頂いたほうがよろしいかとおもいます。
また病院が貸付という形で、援助する場合もありますので奨学金をもらい、返済義務の代わりに自分の病院で働いてもらうという条件もあります。
あと銀行の教育ローン等利用する人もいます。一般的にはどこの学校も『日本学生支援機構・修学資金制度』等ありますので条件にあえば借りられます。
事前に調べておくほうがいいでしょう。
就職先を探す
看護師の免許を得て、ようやく病院やクリニックで働けるようになります。
しかし子育てしながらの仕事は、色々と大変です。
できるなら、送迎やお子さんの熱が出たときに対応してくれるような病院を選びたいとおもいますが、面接でキチンと話しておくのがベターだと思います。
人でが足りない場合や、ゆとりのない病院やクリニックでは、なかなか急なお休みを貰えないとおもいますので、フォローしてくれる協力者がいてくれたらなおよいと思います。
公立系の病院は国家公務員や地方公務員と並んで待遇がよいので、人気あり、入職するには大変だろうと思います。
民間の病院の中でも、外来勤務は定時に上がれるという事もあり、お母さんたちに人気があります。
出来れば避けた方がいいとおもわれるのが、オペ室の看護師と、夜勤が多い病棟です。
夜勤は思った以上に体が疲れますし、オペ室は時間が予定より遅れる可能性があるからです。
この時に子供さんの保育園のお向かいに行けない、ってことなってしまうかもしれないからですね。
まとめ
シングルマザーになって手に職を得たいということで看護師を選びましたが、最初の初動で、どの看護師になりたいかを選びましょう。
次に、自分達の協力者がいるかどうか、保育園が延長可能かどうかも確認しつつ、行政からの資金をかりて、勉強することです。
看護師になったら、看護師免許取得見込み時点で就職探しですね。家から近くて、働きやすい場所を探してください。
もしも自力で見つからない場合は、転職サイトなどもありますので、そこへ相談しても良いとおもいます。
がんばって、お子さんとご自分の幸せのために活用してくださいね。